百薬の長はやっぱり適量が肝腎
百薬の長は、やっぱり、適量が肝腎ということが、漢方の神様、炎帝こと神農氏の忠告か?
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♪薬のヲ名ヲ~もヲ菊のヲ水~♪
謡曲『猩々』の地謡の一節である。
〔菊〕は〔効く〕の意でもある。
酒は百薬の長といわれている。【漢書・食貨詩】
ちなみに・・・
〔百合〕は、ゆり。山野に自生し又栽培する、葉は笹に似、大型の美花を開く、根茎は鱗状にして食用とする。【陸游詩】
〔百花魁〕は、梅花。【王會・梅花詩】
〔百花王〕は、牡丹。【北山集】【皮日休詩】
〔百芳〕は、沢山の匂いのよい花。
「蜂採取百芳醸蜜」【埤雅】
〔百日紅〕は、さるすべり。花樹の一つ、樹皮なめらかにしてよくすべる、夏月紫紅色の小花が咲く。=紫薇
〔百木〕は、沢山の樹木。
「温煖之気養生百木」【後漢書・荀爽傳】
〔百草〕は、もろもろの草。
〔鞭百草〕は、神農氏が百草を鞭うって医薬を創めた故事【捜神記】
〔神農嘗百草〕は、太古に神農氏が多くの草を嘗味して、
医薬創めた故事【史記・三皇記】
〔百薬〕は、もろもろのくすり。
「四水者,帝之神泉,以和百薬以潤萬物」【淮南子】
〔百薬之長〕は、酒の異名。
「夫鹽肴之将,酒百薬之長,嘉會之好,鐵田農之本」【漢書・食貨詩】
ついでに・・・
〔百味〕は、沢山の食物。「口厭百味」【曹植・求自試表】
〔百谷王〕は、海。海は百川の集まる所。
〔百舌〕は、もず。「赤葉楓林,百舌鳴,黄泥野岸天鶏舞」【杜甫詩】=伯勞
〔百足〕は、むかで。人を螯す、毒蟲の一つ、頭腹部黄褐色、背部暗緑色、二十対の脚あり。「蜈蚣,一名蚿,一名商距,今俗謂之百足」=蜈蚣【埤雅】
話がそれてしまったが、その酒の素になる山田錦などの酒米が、
地球温暖化の影響で、成熟期の結実日数が短くなって、
小粒になっているらしい。
神農氏は、火を治めたことから、炎帝ともいう。
地球温暖化の影響による酒米の小粒化によって、
酒の生産が減少するかも…ということは、
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WHO(世界保健機構)によれば、飲酒が口腔がんや咽頭がん、食道がんのリスクを上げる要因になるということである。
人の体には、アルコールをアセトアルデヒトに分解する酵素とアセトアルデヒトを酢酸に替える酵素がある。
アセトアルデヒトの酵素には、『働きが強く酒に強い人』、『働きは弱いが酒はある程度は飲める人』、『酵素の働きが全くない人』というように遺伝子レベルで決まっている。
アセトアルデヒトはDNAを傷つけ細胞をがん化させる。
咽頭がんや食道がんなどになる最も危険性の高い人は、『酒はある程度は飲める』タイプの人で、日本人の約4割が該当する。
体質的には酒に強くないにもかかわらず、「慣れ」によって飲みすぎてしまうため、がんになるリスクを高めてしまう、といえるようだ。
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アルコールを飲みながらの食事は、胃液が薄くなるし、胃が水分の重さで下がってしまい、働きが鈍くなるので、消化活動にとっては、きわめて悪い状況になってしまう。
強いお酒に赤いマグロの刺身を一時間ほど浸しておくと白くなってしまう。
アルコールによって、タンパク質が硬化してしまうのである。
胃も蛋白質で出来ているので、魚、肉、豆腐などの蛋白質を忘れずに摂って胃の粘膜を守ってやることが大切です。
更に、必ず青い野菜いっぱいのきちんとした食事を一日に一回は摂ることです。
酔っ払わないための、とっておきの処方は、
お酒をのむまえに、3~4個のタマゴの白身を泡立てて飲んでおくと良いそうです。
泡立てて面積を増やした蛋白質の入っている胃のなかにお酒が入って行くと、アルコールと結合して固まって腸のほうへ行くので、吸収されて肝臓へ行く分がへると言うわけである。
タマゴの白身と固まったお酒は、翌日酒臭いunchiとなって、体内かわお別れする次第である。
参考:アルコールによる健康障害(厚生労働省「e-ヘルスネット」)
百薬の長は、やっぱり、適量が肝腎ということが
漢方の神様、炎帝こと神農氏の忠告か?
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『神農氏〔シンノウシ〕』
太古の聖王の名。
「炎帝神農氏,姜姓(中略)火徳王,故曰炎帝以火名官,?木為耜,揉木為耒,耒耨之用,以教萬人,始教耕,故號神農氏以赭鞭草木,始嘗百草,始有醫薬」【史記、三皇紀 】「
【〔増補字源 簡野道明編集 角川書店発行(昭和44年2月20日150版)より〕
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【特定名称酒】
名称 原材料 精米歩合 香味等の要件
・純米大吟醸酒 米・米麹 50%以下 吟醸造り、固有の香味、色沢が特に良好
・大吟醸酒 米・米麹・醸造アルコール 50%以下 吟醸造り、固有の香味、色沢が特に良好
・純米吟醸酒 米・米麹 60%以下 吟醸造り、固有の香味、色沢が良好
・吟醸酒 米・米麹・醸造アルコール 60%以下 吟醸造り、固有の香味、色沢が良好
・特別純米酒 米・米麹 60%以下 香味、色沢が特に良好
・特別本醸造酒 米・米麹・醸造アルコール 60%以下 香味、色沢が特に良好
・純米酒 米・米麹 規程無し 香味、色沢が良好
・本醸造酒 米・米麹・醸造アルコール 70%以下 香味、色沢が良好
(1)米麹の使用割合は15%以上であること。
(2)精米歩合とは、米を玄米からどれだけ磨いたかを示す割合のこと。
精米歩合40%とは、米を40%まで磨き、後の60%を米糠にした、ということを示す。
ちなみに、食用の白米は精米歩合90%ぐらい。
(3)特定名称酒のうち、大吟醸、吟醸、特別本醸造、本醸造のアルコール添加量は、白米重量の10%以下(アルコール分95%換算)でなければならない。
(4)「特別純米」とは、精米歩合60%以下、または特別の製法(説明表示を要す)を用いた純米酒のこと。
(5)「特別本醸造」とは、精米歩合60%以下、または特別の製法(説明表示を要す)を用いた本醸造酒のこと。
(6)特定名称を付ける場合、原材料名の近くに精米歩合を併記しなければならない。
(6)特定名称に類似する名称を特定名称酒以外に付ける場合、特定名称酒でないことが明確に分かるよう、名称の近くに説明を書かなければならない。
〔酒税法「清酒の製法品質表示基準」(平成15年10月改正)より〕
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【酒米】
『山田錦』・日本酒醸造に使われる代表的な酒米。
・全国の酒米の生産量(2009年)は7万1千トンで「山田錦」が2万1千トンを占める。
・兵庫県の生産量は1万5千8百トンで、全国の75%を占める。
・出荷時の等級は6段階に分けられている。
・「山田錦」は1923年(大正12年)兵庫県の試験場で誕生し、1936年(昭和12年)に「山田錦」と命名された。
・中心にあるでんぷん質「心白」が大きく、たんぱく質や脂肪を含む割合が少ない。
『愛山』兵庫県産で灘の老舗「剣菱酒造」が山田錦に加えて使用している。
『越端麗』新潟県産の新品種。 |
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